はじめに
日本全国にある中小企業、特に地方で事業を営む会社にとって「デザイン」はまだまだ遠い存在と思われがちです。
「うちはそんなにお金もないし、デザインに投資する余裕なんてない」
「ブランドなんて大企業のもの。ロゴなんてとりあえず付けておけばいい」
そんな声もよく聞きます。しかし、今やネットで世界とつながり、SNSで一瞬にして認知が広がる時代。地方の小さな会社だからこそ、デザインの力で差別化し、ブランドを確立することで生き残りやすくなります。
本記事では、地方の小さな会社が「デザイン」でブランドをつくりあげるための戦略や考え方、実践方法について具体的に解説します。
なぜ今「デザイン」でブランドを作るべきなのか?
1. 地方にいても戦える時代になった
インターネットの普及と物流の進化で、都会にオフィスがなくても全国、世界に商品やサービスを届けられるようになりました。その結果、都市圏と地方のハンデが減っています。その分、競合も増えました。その中で選ばれるためには「安さ」だけでなく、顧客に「この会社に頼みたい」と思わせる理由が必要です。
それを生み出すのが「ブランド力」です。
2. ブランド力を支えるのは「デザイン」
ブランドというのは、単に名前やロゴのことではありません。
「あの会社といえば〇〇だよね」
と思い出してもらえる存在になること。逆に、デザインが中途半端で競合と似たような見た目、バラバラの発信をしていると、顧客の記憶に残らず、価格競争に巻き込まれてしまいます。
デザインには、人の感情に訴え、信頼感や高品質なイメージを生み出す力があります。
地方の会社がやるべき「デザイン戦略」のステップ
ステップ1:現状を知る
まずは自社の現状を客観的に見つめます。
- 今のロゴや名刺、パンフレット、Webサイトは一貫性があるか?
- 顧客や取引先は自社をどのように認識しているか?
- 強みや特徴は何か?
これができると、どこを改善するべきか見えてきます。
ステップ2:目指すブランド像を決める
「誰にどう思われたいか?」を明確にするのが重要です。
例:
- 信頼できる老舗感を出したい
- 若い女性向けにオシャレで親しみやすい印象にしたい
- 地域密着の温かみのある雰囲気を出したい
ステップ3:一貫性のあるデザインに整える
目指すブランド像に合わせて、会社のあらゆるタッチポイントを見直します。
- ロゴ:古臭くないか?適切に使われているか?
- 名刺や封筒:ブランドカラーを使い、統一されているか?
- 看板や店舗:コンセプトとズレていないか?
- Webサイト:スマホ対応しているか?フォントや写真は統一感があるか?
実践!少ない予算でもできるデザイン改善ポイント
1. ロゴとカラーを決める
ロゴは会社の「顔」です。予算が限られていても、無料のテンプレートではなく、できればプロに依頼して作りたいところ。難しい場合は、少なくとも以下のポイントを押さえます。
- 読みやすい
- 小さくしても崩れない
- 業界やターゲットに合った色使い
カラーは2~3色に絞り、それを基準に他の媒体にも展開します。
2. フォントを統一する
地方企業で意外と多いのが「フォントがバラバラ」問題。
チラシ・看板・サイトで全部違うフォントを使っていると、統一感がなく素人感が出てしまいます。
読みやすく、ブランドのイメージに合ったフォントを決め、それ以外は使わないようにします。
3. 写真を整える
見落とされがちですが、写真のクオリティはとても重要です。
・スマホの暗い写真より、プロに撮影してもらう ・自然光のきれいな時間帯に撮る ・背景や余計なものを整理して撮る
だけでも印象が大きく変わります。
4. Webサイトの最低限チェックリスト
- スマホで見やすい
- 更新されている(お知らせが2年前で止まっていない)
- 問い合わせ先がすぐわかる
- 会社の特徴や強みが伝わる
これだけでも差がつきます。
よくある質問と失敗例
Q. デザインにお金をかけても売上が上がらなかったら?
A. 確かに短期的な売上に直結するものではありません。しかし、信頼や安心感を積み重ねることで、中長期的なファンづくりや値下げしなくても選ばれる会社になります。
Q. デザイナーと意思疎通が難しい…
A. 「こうしたい」がなくても、「お客様にこう思われたい」「今はこんな印象だと思う」と伝えるだけで十分です。具体例やイメージに近い写真などを用意しておくとスムーズです。
失敗例
- ロゴを安く作ったが、印刷に向かず後でやり直した
- サイトに大量の文字を詰め込みすぎて読まれない
- 店舗の看板だけオシャレで他が古臭いまま
地方企業の成功事例
1. くまモン(熊本県)
熊本県のPRキャラクターとして誕生した「くまモン」は、シンプルで愛されるデザインと一貫したブランディングで、県の魅力を全国・海外に広めました。グッズやキャンペーンもデザインの力で統一され、熊本の経済効果に大きく貢献しています。
2. 無印良品の里山店舗(直島店など)
無印良品は地方の小規模店舗においても、地域の風景や文化に溶け込むデザイン戦略を徹底。建物や内装を土地に合わせて設計し、地元住民や観光客の支持を集める事例となりました。地方においてもブランディングの力が有効であることを証明しています。
おわりに
地方だからこそ、デザインで他と差別化する余地は大きいです。最初から完璧を目指す必要はありませんが、少しずつ整えることで、周りからの見られ方が変わり、信頼も集まります。
「できるところから少しずつ始めてみましょう。きっとお客様の反応も変わり、社員のモチベーションも上がります。
株式会社ゆしのけデザインからのメッセージ
私たち 株式会社ゆしのけデザイン は、地方や中小企業のブランディングをするデザイン会社です。
ロゴ・Webサイト・パンフレットから、ブランドコンセプト策定や改善提案まで、企業規模や予算に合わせてご提案いたします。
「どこから手をつければいいかわからない…」そんな方こそ、ぜひ一度ご相談ください。デザインの力で、あなたの会社の価値をもっと伝えていきましょう。
「お客様の情報発信をお手伝い」
株式会社ゆしのけデザイン
千葉県袖ケ浦市のぞみ野26-9
セールスデザイナー/渡邉 祐介
TEL: 0438-38-6161
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